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沖縄。青い海、白い砂漠、そして「なんくるないさ」の精神でゆったり流れる時間……。そんなキラキラした観光ガイドのイメージを抱いて移住や長期滞在をすると、初日にして脳がバグを起こす。
そこは日本であって、日本ではない。いや、日本を煮詰めて、そこにアメリカと古来の琉球をぶち込んでチャンプルー(混ぜこぜ)にした、愛すべき「カオスな異世界」なのだ。
今回は、県外の人が驚き、そしてなぜか心が軽くなる沖縄のリアルな日常を紐解いていこう。
300人は「身内」です。結婚式の規模がもはやフェス
沖縄の結婚式に招待されたら、まず「ご祝儀3万円」という常識を捨ててほしい。相場は1万円だ。その代わり、会場に入った瞬間にあなたは目を疑うことになるだろう。
披露宴の出席人数は、300人がデフォルトだ。新郎新婦の親戚、友人、職場の同僚はもちろんのこと、「親の飲み仲間」や「近所の三線教室のメンバー」まで、もはや誰の知り合いか不明な人々が円卓を埋め尽くしている。
【くすっとエピソード】
以前、友人の結婚式に出席した際、隣の席のおじさんが猛烈な勢いでオリオンビールを飲んでいた。「新郎の親戚ですか?」と聞くと、「いや、新婦の父の同級生の、弟の仕事仲間さぁ」と笑顔で返された。
もはや赤の他人である。しかし、宴の終盤で「カチャーシー(かき混ぜるという意味の踊り)」が始まれば、そのおじさんも私も新郎新婦も、全員が手を振り回して踊り狂う。
最後は誰の祝いだったか忘れるほどの熱狂。これぞ、沖縄の「ゆいまーる(助け合い)」の究極の形かもしれない。
コンビニは「ホットスナックの聖地」と化している
沖縄のコンビニ(セブン、ローソン、ファミマ)に入ると、レジ横のホットショーケースの充実ぶりに驚くはずだ。そこには、内地(本土のこと)ではあまり見かけない「ポークたまごおにぎり」や「フライドチキン」が、まるで主食のような顔をして鎮座している。
特に驚くべきは「おにぎり温めますか?」という問いかけだ。これは沖縄では挨拶に近い。冷たいおにぎりを食べるのは、沖縄の人にとって「味気ない」ことなのだ。
さらに、アイスクリームのコーナーに行けば、ブルーシールはもちろん、見たこともないメーカーの箱アイスが山積みにされている。
【くすっとエピソード】
真夏、近所のスーパーの「アイス半額セール」に出くわしたときのこと。地元のおばぁが、カゴいっぱいに箱アイスを詰め込み、さらにその上にバラのアイスを隙間なく敷き詰めていた。
レジまでのわずかな距離で溶けることを危惧したのか、彼女はカゴの上に「冷えたさんぴん茶」を乗せて保冷剤代わりにしていた。
その合理的な執念に、私は「沖縄の夏にアイスを食べるのは、娯楽ではなく生存戦略なのだ」と悟った。
ナビを信じるな!「字(あざ)」とYナンバーが支配する道路
沖縄の住所を調べていると、頻繁に登場するのが「字(あざ)」という表記だ。那覇を少し離れると、住所は一気にノスタルジックになる。しかし、そのノスタルジーに浸っている余裕はない。沖縄の道路は、県外のドライバーにとって「最難関の迷宮」だからだ。
まず、雨が降ると道路が異常に滑る。アスファルトにサンゴ礁の成分(石灰岩)が含まれているため、少しの雨でスケートリンク状態になるのだ(言い過ぎかw)。
そして、すれ違う車には「Y」や「A」と書かれたナンバープレート。これらは米軍関係者の車両だ。このナンバーと事故ってしまうと、非常に面倒なことになると、沖縄県民は近づかないようにする人が多い。
【くすっとエピソード】
カーナビに従って「字○○」の目的地を目指していたら、いつの間にか車一台がやっと通れるほどの細い路地(スージグヮー)に迷い込んだことがある。
焦ってバックしようとしたら、対向車から地元の軽トラが登場。運転していたおじぃが窓から顔を出し、「兄ちゃん、ここはナビには載ってないけど、俺の家の庭を通れば大通りに出られるさぁ」と、まさかの私有地ショートカットを提案してくれた。
沖縄の道は、地図よりも「おじぃの厚意」で繋がっている。
凍えるナイチャー、半袖のウチナーンチュ。冬の怪奇現象
「沖縄に冬なんてないでしょ?」と言うなかれ。1月の沖縄は、ある意味で東北より過酷だ。気温は15度前後あるが、海からの強烈な「北風」が吹きつけるため、体感温度は一桁まで一気に下がる。
さらに、沖縄の家は「暑さを逃がす」ことに特化したコンクリート造りだ。断熱材?何それ?という世界なので、外より家の中の方が寒いという逆転現象が起きる。ここで県外出身者が震え上がる一方で、地元の子供たちは異次元の耐性を見せつける。
【くすっとエピソード】
私が厚手のダウンを着て「寒い、寒い」と震えている横を、近所の小学生が半袖・短パン・島ぞうりで「あきさみよー(なんてこった)、今日は冷えるねぇ」と言いながら走り去っていくのを見たとき、自分の身体能力の低さを呪った。

さらに驚いたのは、移住者の友人が本土から「こたつ」を持ち込んだ時のことだ。遊びに来た地元の小学生たちがそれを見て、「何これ!机の中に毛布が入ってる!」「トラップ(罠)か何か?」と大騒ぎ。
彼らにとって、こたつはアニメの中で見る「架空の家具」であり、実際に足を入れた瞬間、未知の暖かさに「出られない……これ魔法の箱だ……」と、そのまま野生を失った猫のように動かなくなった。
沖縄の冬は、物理的な寒さよりも、こうした文化のギャップに凍りつく(あるいは温まる)瞬間が多々ある。
内緒だが、私が家族に内緒で購入したオイル式のカイロ。使い捨てカイロもいい。でも、ダンディな大人の男にはこのシルバーのオイルカイロがお似合いなのさ。
ジッポーだで。寒いのは嫌いなのだ。家族に知られると、沖縄でそんなカイロ入らんやろと絶対に言われる。2回いうがダンディな大人の男にお似合いなのだ!
最後に:本当の「なんくるないさ」を知ると、移住したくなる
沖縄なんくるライフ内、関連記事。より沖縄が深まるで。
家の守り神?それとも、ただの居候?愛すべき沖縄の「ヤモリ」の真実ここまで「カオス」を強調してきたが、この混沌を支えているのが、ブログのタイトルにもある「なんくるないさ」という言葉だ。多くの人はこれを「なんとかなるさ」という楽観的な意味だと思っている。
しかし、その本当の意味は「真(まくとぅ)そーけー、なんくるないさ」。つまり、「正しい道を進むべく努力を尽くしていれば、あとは天が味方して、なんとかなるものだ」という、非常にストイックで気高い教えなのだ。
沖縄のカオスな日常に振り回され、最初は驚き、戸惑うだろう。しかし、その適当さや独特のルールの中に身を置いてみると、不思議と「あぁ、自分もこのままでいいのかもな」と思えてくる。
結婚式で300人が踊り、雨の日に車が滑り、冬でも半袖で笑う人々。そんな「なんくるライフ」に一度触れてしまったら、もう普通の日本には戻れないかもしれない。さぁ、あなたも次の休みは、この愛すべきカオスを体験しに沖縄へ来ないか?
リゾバという手もあるな!

